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日々の日記。ひっそりと静かに。

早朝の流星 130726

今朝、いつものとおり朝靄の中に自転車を走らせていた。
角を曲がり、ほんのすこし道が開けると視界のなかで何かが動くのを感じた。
見上げると、白く霞んだ明け方の空に、小さな光が西から東へすっと横切っていった。
それが流れ星だと認識するのにすこし時間がかかった。
くっきりとした光だった。
その光は、小さいけれど驚くほどの輪郭をもって、明け方の空をかすめていった。
思わず足をとめて消えてゆく姿をみつめた。
自転車に乗りながらいろんな考えごとをしていたせいで、願い事はできなかった。
願い事をしようと思えばおそらく可能であったほど、流れ星は、しっかりと長く軌道を描いて消えていった。

願い事の言葉がなにひとつ思い浮かばず
そしてなにひとつ思い浮かばないことを「それもまぁ、いいや」と感じた。
ただ眺めているだけの流星。
そんなふうに私も、年をとりつつあるのだと思った。






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ときどき、書きためていた文章をリライトしてアップしようと思っています。